看護専門外来の看護師には専門技術が重要

重篤な疾病を患ったり、医療装置を身体に装着したりした患者は、退院した後も完全に回復するまで経過観察が必要です。退院後自宅療養となった患者は、病後の状況を相談する相手を求めています。看護専門外来は、こうした患者を支援するうえで頼りになる存在として、各病院に設置が進んできました。

看護専門外来は、疾病や症状によって専門が細分化されており、それぞれの分野の専門的知識を持った看護師が患者の対応をすることになっています。看護専門外来で活躍できる看護師は、認定看護師や専門看護師という資格を持っており、特定の分野のスペシャリストとして認められています。

通常の看護師の業務は、医師の指示に従って医療行為の補助を行うことですが、看護専門外来の看護師は医師に代わって在宅療養中の患者に適切なアドバイスをしなければなりません。特に、ガンなど再発のおそれがあり生命に関わる疾病については、退院後の在宅療養における経過観察が重要です。些細な体調の変化などに関する患者の訴えにも耳を傾け、必要な措置を講じるよう勧めることが、ガン看護外来の看護師に求められます。余命期間の長短が左右されかねないため、ガン看護外来の看護師の責任は、医師と同様に重いものだと言えるでしょう。なので、特定の専門分野に関する知識を身に付けるために、認定看護師や専門看護師の資格が必要になるのです。

専門看護師より取得しやすい認定看護師の資格は、看護師にも注目度が高く、資格取得を目指す看護師が増えています。通算5年以上の実務経験があれば、自分の得意分野となる医療項目を選んで半年間の研修を受け、試験に合格することで認定看護師の資格を得られるのです。